塾長の大久保です
スースー
スースー
真っ暗な部屋の中で
眠っている息子の寝息を
静かに聞いてみました
まだまだ
浅い呼吸だけど
こんな小さな体で
確かに
吸って吐いて
吸って吐いてを
繰り返しています
息子よ
君はこれから
人生という
長い旅に出る
その道中には
きっと
いろんなことが
あるのだろう
例えば
きみは僕らを見て
笑ってくれるように
もうすぐ
言葉を覚えて
僕らを
喜ばせてくれることだろう
例えば
いつか友達を作り
夕暮れの公園で
おにごっこや
かくれんぼをして
友達とお腹を抱えて笑って
そんな喜びも
知るのだろう
ときには
ひざをすりむいて
泣いて帰ってくることも
あるだろう
例えば
いつかきみに
大好きな人ができ
その人のことが
あまりに愛おしくて
胸が
押し潰されそうになる日も
あるだろう
誰かを愛することや
誰かに愛されることの
喜びを知り
その喜びは
きみや
きみが愛する人が
「生きていること」
「存在すること」の
喜びや尊さを
覚えるきっかけとなるだろう
そして
大切なものを失うことの辛さを
知ることも
時としてあるだろう
人生の荒波のなかで
自分自身の無力さを感じて
やりきれない夜があることを
知るときもあるだろう
こんなふうに
これから
たくさんの
経験をして
たくさんの
感情を覚えて
旅を続けていくのだろう
偉くなろうと
してもいい
お金持ちになろうと
してもいい
だけど
偉く
ならなくてもいい
お金持ちに
ならなくてもいい
きみに
どんな未来が
待ってようと
いつまでも
スースー
スースーと
寝息をたててくれれば
僕はそれだけでいい
きみが
いつまでも
スースー
スースーと
寝息をたてれるように
僕はそのために
きみやこの家族を
守ろうと思う
スースー
スースー
どんなことがあろうと
どれだけ真っ暗な夜でも
スースー
スースー
それだけでいいんだ
僕はいつでも君の味方で
キミは自分の好きなことを
精一杯して
夜はスースー
それでいい