塾長日記

入試出題ミスについて、朝日新聞から取材を受けました。

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こんにちは、

塾長の大久保です

 

 

 

先日、

朝日新聞から

「入試問題における出題ミス」についての取材

を受けました

 

 

かなり詳しい内容まで踏み込んで

いろいろお話させて

いただきました

 

 

 

 

 

人間がすることには

ミスがつきものです

 

 

 

しかし、そのミスを

できるだけ防ごうとする努力は

できると思います

 

 

その努力によって

初めの段階で起こったミスを

外部に出る前に

改善することができるものも

中には多くあると思います

 

 

 

入試問題の出題ミス

まさにこれです

 

 

 

 

昨年の入試で

出題ミスをした大学は

記者会見で

 

 

「11回の問題チェックをしたが

気が付かなかった」

 

 

と発表しておりました。

 

 

 

 

では、

チェックの回数を

増やせばいいのでは?と

ニュースのコメンテーターは

言ってましたが、

僕はそうは思いません

 

 

 

たとえ、

20回、30回しても

この大学は気が付かなかったのだと

思います

 

 

 

この「出題ミス」という問題の

最大の原因は、

「チェックの回数の少なさ」ではないのです

 

 

 

 

作った問題を

チェックするのは大切なことだと思いますが

チェックをする側の厳密さ

管理をする側の意識の低さ

緊張感のなさ

これら全てに問題があると

思うのです

 

 

 

 

確かに、

大学の先生がたは

入試の問題を作るのが本職ではないのは

承知しております

 

 

 

特に、

国立大学の独立行政法人化以降、

大学の予算が(不当に)削られ、

その結果

十分な人員の確保が困難になり

しかし、

業務量は変わらないことから、

先生方のお仕事は増えるわけで、

そこらへんの

いろいろご事情があるのだと思います

 

 

 

実際、国立大学の

いろんな先生から

お話を聞かせてもらうので

事実です

 

 

本当に

大変なのだと

思います

 

 

 

 

ですが

受験生たちは

人生をかけて試験にのぞんでいます

 

 

 

その受験生の保護者

ご家族の皆さんは

その受験生を心から応援しています

もちろん、

合格を心から

望んでいます

 

 

 

 

 

その受験生たちが

力を十分発揮できる環境を

整えて欲しいのです

 

 

 

彼らが努力して培った力を

十分に発揮できる試験に

してほしいのです

 

 

 

朝日新聞記事
出題ミスをした大学は

記者会見で、

口をそろえてこう言います

 

 

 

「その問題は、全員正解にします。」

と発表します。

 

 

 

それはまるで

「ミスはあったけど、

受験生、皆に点数を与えるから

不平等ではないからね」

言ってるように聞こえます

 

 

 

 

みなさん

今、考えてみてください。

 

本当にそうでしょうか。

 

 

 

 

今回

僕が大学にミスを直接指摘させてもらった

とある問題は

問題のミスでなく

解答欄にミスがありました

 

 

記述でなく

答え方が指定されていたために

大学が用意していた解答欄には

適切な数字が

入りませんでした

 

 

 

 

この大学を受験した人で

試験時間中に

正解を出せた受験生は

正解を求めることができたにも

関わらず

解答欄がミスしていたので

あてはめることができなかった

わけです

 

 

相当困惑したに

違いありません

 

 

 

きっと

「あれ、私、何か計算ミスでもしたのかな」と

思ったことでしょう。

 

 

 

計算ミスをしていないか

確認をしてみよう!となったとしたら

その計算の確認に

どれだけの時間を費やしたでしょう

 

 

 

 

 

でも、一方

その問題をはじめから

「解けないからスルーしよう」と

考えた受験生も

きっといたと思います

 

 

 

その受験生は

この問題に費やした時間は

0秒です

 

 

みなさん

お気づきですか?

 

 

 

 

大学が実際に行った処置である

「全員正解」の場合

この両者は

本当に不平等がないと

言い切れるでしょうか。

 

 

 

 

 

 

計算ミスを見直した時間、

それが仮に5分だったとしても

その5分は返してもらえません

 

 

 

 

僕は

その5分が

受験生にとってどれだけ大事かを考えると

 

 

「その問題は、全員正解にします。」

 

 

に、

強い違和感を覚えてしまいます。

 

 

 

 

「全員を正解にする」という対処は

本当に正しいのでしょうか

 

 

 

 

しかし

全員正解にするしか

対処がないのもわかります

そこしか

落としどころがないのです

 

 

 

 

だからこそ、

そうだからこそ

出題ミスをなくして欲しいのです

 

 

 

 

生徒が

人生をかけて努力してきた

その全てを発揮できる場が

入試であってほしいと

切に願います

 

 

 

 

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