塾長の大久保です
塾で
いつも僕の手元に
置いてある本があります
それが
この９９年受験用の赤本で
僕が高校３年の時に
使っていた赤本です
高校3年の秋に買って、
全問解きました
そのときの
僕のメモを読むと・・・
（もちろんそのときのことは覚えていませんが）
ちゃんと勉強しているようですね笑
まだ覚えていますが
初めて受ける
センター試験ですから
全てが不安で不安で
しょうがなかったですね
しかも、僕、
高２のときの模試で
数学の点数が
２００点中、たった３点で
偏差値３２
そんな成績から
始めた受験勉強ですから
受験を決意したときは
学校の多くの先生をはじめ
みんなに止められましたけどね
このセンター試験に向かって
なんとかなんとか
歩いてきたきたわけです
そんな試験がもう目の前ですから
この赤本を予行演習でするときも
本当に緊張しました
高校３年生の僕は
この赤本をいつもカバンに
入れていました
電車の中でも
学校の数学以外の授業中も（笑）
本当に肌から離さずに手に持って
覚えるぐらい過去問を見て
時間を見つけては
解いてました
本当に本当に
不安でいっぱいで
焦って焦って・・
辛かったですね
こういうのもなんですが
僕の通っていた高校から
国立大学に現役で合格するのは
数年に１人・・・・
１年に１人、ではなく
「数年に１人いるかどうか」です
僕が通っていた高校は
そんな高校でした
だから、
進学校に通っている人のように
学校の授業に従って
普通に勉強していても
合格しないんです・・・
本当にそうなんです
自分で選んでその高校に進学したので
だから、
というのもあれですが
毎日どれだけ勉強しても
まだ足りない、
まだまだ足りない、、
そんな “強迫観念” に
いつも
襲われていました
しかも、
落ちたら後がない
大げさでなくて
落ちたらどうしよう
このまま
僕の人生は
どうなってしまうのだろう
本当にそんな気持ちで
毎日勉強していました
そんな
解決のない焦りの中で
すがるようにこの本を持って
１７の僕は
勉強をしていました
そして
時間はかかりましたが
国立大学教育学部数学科に
合格しました
嬉しかったな。
本当に嬉しかった。
どれだけ多くの人に反対されても
努力すれば国立大学に合格できるんだ
そう思うと、
嬉しさと、安心と、希望に、
泣き崩れました。
この本は
もう、一生捨てられませんね
僕の数学人生の
原点ですね
じつは、昔、
取材を受けました
「忘れられない１冊」というコーナーで
取り上げてもらったとき
この赤本を選びました
本当は
そういうコーナーではなくて
おすすめの一冊を紹介する
コーナーだったのですが
どう考えなおしても
何度考え直しても
どうしても、、、
ね。
この本を持って
毎日を過ごしていたあの日の自分に
何を話したいですか？
と聞かれました
これは悩みましたね
きっと、あの日の自分が
一番知りたかったのは
合格するかどうか、だと思います
しかし
「この先、あなたは合格するよ」
と言ってしまうと
逆に、安心して
それ以上勉強しなかったかもしれない
未来を
知らなかったからこそ
あれだけ焦って
粘り強く、泥臭く
勉強したと思うのです
だから
安心する言葉は
かけないでいようと思いました
一言だけ
「あなたは何も間違っていない。」って。
高2の夏、
国立大学に行く、受験勉強をする、
そう決意をしたことを皆に話すと、
「就職しろ」
「お前には無理だ」って
多くの人に反対されましたね
それまで遊んでいた友達に
「勉強するから」って全部話して
そこから
一切遊ぶのをやめました
そして
友達を失いましたね
中学校の数学ができないお前が
大学受験の数学なんか
出来るようになるわけない！と、
高校の先生にも言われたけど
それでも
大学受験の道を
できなかった「数学」の道を
選びましたね
何度やっても解けなくて
解けない自分が情けなくて
泣きながら問題を解いたり
泣きながら電車に乗ってたり
そんな日も
いちにちふつか、そんなではありません
「みんな俺が受験することを
反対してたけど
やっぱり、
皆が言うように俺には無理なんかな
そっちがあってたのかな」と
心が揺れることも、ありました
しなければいけないことが多すぎて
「こんなの、できっこない」と
「こんなの、絶対に間に合わない」と
何度も何度も
辞めようと思ったけど
それでも
辞めませんでした
辞める勇気もなく・・・
恩師の授業で
「絶対に夢は叶うから」って言われて
感動して授業中
泣いたこともありました
だから
あの日の自分に言いたいです
「お前は、全部間違ってないよ」
って声をかけてあげたいですね
そして
大学に入っても
社会人になっても
そのまま思うように
突き進んでください
って、言いたいな。
あの頃の不安な気持ち
あの日の合格したときの喜び
これを知っているからこそ
大学受験生や
本気で勉強する人の力になりたいと
思うのです
僕の元にくるときは
どれだけ勉強が苦手でもいい
どれだけ嫌いでもいい
何がわからない、それもわからなくてもいい
何をすればいいのかわからくてもいい
努力する決意
人生を変えようという決意
これさえあれば
僕は全力で応援します
あの日の僕が
こうなったように
誰でも、その可能性は
あるのですから
だから僕は
この仕事をしているのです
そんなことを
思い出させてくれる
それがこの本です
あの日の僕の言葉です
ほらね、夢は叶うんですよ
願い続ければ必ず
受験生の皆さん
頑張ってください
あと、、、
受験生のあの日、
大学にうかるかどうかわからないし
大学に行ってもちゃんと働けるのかもわからないし
ちゃんとお金を稼げるのかもわからないし・・・
不安だらけの中で勉強をしていましたが
あなたは
数学を教えることで
欲しいものをいっぱい手に入れて
幸せいっぱいで数学を教えていることも
言いたい・・・・
けど、言わないでおこう笑
