塾長の大久保です
「私は、この議場にいる
全ての国会議員の皆さんに
呼び掛けたいと思います。
我々は
「何のため」に、
国会議員を志したのか。
それは、
「この国を良くしたい」、「国民のために力を尽くしたい」、
との思いからであって、
間違っても、
政局に明け暮れたり、
足の引っ張り合いをするためでは
なかったはずです。
全ては国家、国民のため、
互いに寛容の心を持って、建設的な議論を行い、
結果を出していくことが、
私たち国会議員に課せられた使命であります。」
平成25年2月28日の
安倍内閣総理大臣の
施政方針演説の一部です
僕は、最近この演説を聞いたのですが
涙があふれてしまいました
思えば、僕は
高校生の時に
「数学の教師になりたい」と思い
勉強を始めました
数学が得意になっていき
浪人生の時には
予備校の仲間が
数学の質問を僕にするようになり
それが嬉しくて
浪人生のくせに
数学が苦手な友達たちのために
手書きで
数学の練習プリントを作っていました
友人たちから頼まれ
公民館の自習室を借りて
浪人生の僕が浪人生の友達に
複素数平面や微積分の授業を
したりしていました
国立大学生になり
念願の塾講師のバイトをしました
ワープロなんか買えなかったから
毎日、手書きで何枚も
授業プリントを作っていました
手書きでプリントを作り
それを使って授業をし
生徒が「わかる!」と言ってくれる
そんな毎日が
本当に楽しくて楽しくて
幸せでした
教えるだけではだめだと思い
塾のバイト代で買った
旺文社の「大学入試問題正解」
その本をいつもカバンに入れて
持ち歩いていました
毎年、
北は旭川医科大から
南は琉球大学まで
国公立大学の入試問題を
全問、解いていました
そのときの自分なりに
いい問題をチェックして
「その問題の何がいいのか」を
ノートに書き貯めていました
今はもう
そのノートはありませんが
何十冊と作りましたね
〇〇年 信州大学 理系 大問2
テーマ:
「接線の本数問題」
いいところ:
3次方程式の実数解の個数を極値の積の符号で判定させる
疑問:
接線の本数と接点の個数が一致することを証明なしに使っていいのか?
のような具合にですね。
ちなみに、その数学の疑問は
全て、大学の先生に質問に行っていました
相当、めんどくさい学生だったと思います
でも
深石先生は
嫌な顔一つせず
僕の質問に付き合ってくれました
そんな自分が選んだ
その問題を
手書きのプリントに載せて
塾で生徒に
解いてもらっていました
自分が選んだ問題を
自分で作ったプリントに載せて
目の前の生徒が
必死になって解いてくれる
もうそれだけで
嬉しくてしょうがなかったです
塾のバイトで貯めたお金で
中古のパソコンを買いました
大学の先生が
「内緒やけんね」といって
数学のソフトを入れてくれました
手書きのプリントが、
“ちゃんとした”プリントになりました笑
嬉しかったな~本当に
時間や労力とか
一切関係なく
ただただ
目の前の生徒に数学を教えたい
自分のストーリーで
数学を教えたい
その思い、一心で
毎日を過ごしていました
あれから、もう約18年
安倍総理大臣の
その演説のフレーズを聞いて
僕の中でいつしか
忘れてしまっていた
あの大学生のころの初心を
忘れていたことに
気がつくことができました
塾長、代表取締役、社長
そんな肩書を持つようになると
嫌でも
数学以外のことを
考えなければいけなくなります
嫌でも
見たくないこと、聴きたくないこと
に触れなければいけなくなります
数学を教えたい、
そんな気持ちで始めたはずの
この数学人生ですが
数学以外のことを
たくさん考えなければいけなくなり
いつの間にか
あの頃の自分の心の中にあった
ワクワクする気持ちを
どこかで置いてきたようでした
もちろん
僕なりには必死でしたが
でも
なんていえばいいのか・・・
いつかは快晴だったのに
いつの間にか
霧が立ち込めてきて
霧がでてきたことも忘れて
それが当たり前になっていたようです
僕が忘れてはいけないこと
それは
あの日、あの頃の僕が
手書きでプリントを作っていたときに感じていた
心のあのきらめき
僕がしたかったこと
それは
あの日、その頃の自分が作ったプリントで
生徒が数学を勉強し
わかる!と言ってくれて
夢を叶えるお力添えをすること
いろんなことが起こり
いろんな人に悩まされ
だけど
僕が一番したかったことは
まぎれもなく
「数学を教えること」
思い出すことができました
安倍さんありがとう
そして
安倍さん
お疲れ様でした