塾長の大久保です
こんな記事を見つけました
私立大、記述式入試導入は39% 23年春入学、国は拡大要求 (msn.com)
これは
各教科全体の数字なのですが
今回は
数学の話をさせてもらうと
数学においても
国立大学・公立大学ともに
記述式の出題方式がほとんどなのですが
それに比べ
私立大学は記述式の問題を課している方が
圧倒的に少ないと思います
僕も私大の入試に携わっているので
内情は見ていますが
大学によって
いろんな事情があると思います
例えば、
私大は入試日程が多岐にわたるので
作問が大変、採点が大変・・・とか
例えば、
受験生のレベルが低すぎて
記述式にすると記述内容で減点が多くなり
入学者を選抜できない、、とか
大学は
本当にいろんな理由を
並べるのでしょう
しかし
20年以上、数学を教えてきた立場から
思うことは
大学入学者を選抜する上で
各大学が受験生に求めている「力」に
違いがあることはわかった上で
申し上げるのですが
大学入学者を選抜する際に
数学を課すのであれば
出題方法を記述式にしないと
その人間の
高校数学段階までの
本当の理解度を計ることは出来ない
と、僕は思います
というのも
皆さんご存知の通り
答えをだすだけが数学ではない、のです
答えを出すこと、これも大事なのですが
その問いに対して
どのように考えて「発想し」
その発想をどのように「論理的に組み立て」て
その組み立てた論理をどのように「書き上げた」のか
これらすべてがその子が持っている数学の「力」だと
僕は思うのです
だから
答えのみに点数を上げる数学の試験そのものが
僕は数学の試験とは思えないのです
もっと言えば
採点を実際にしているのでわかるのですが
たとえ、答えが出なくとも
子どもたちの素晴らしい発想は
多くあります
途中で行き詰っていても
切り込み方が素晴らしい答案は
いくらでもあるのです
その子たちの
試験中のその力は
大いに評価されるべきであり
答えが出ていなくとも
数学的に多いに価値がある、と
僕は思います
採点が大変だから、
作問が大変だから、
これは、大学側の怠けです
記述式にすると試験にならないから、
だとすれば
数学を入試の教科から外すべき
そうも思います
子どもたちの
数学の力をちゃんと評価して欲しい
そのためにも
その子その子が自分の力を
自由に発揮できる機会を与えて欲しい
そのために
記述式の出題を、僕は主張します
殴り書きは評価できませんが
この答案用紙のように
殴り書きでも「う~ん」と考えて
その考える行動から生まれた発想、
その発想を具現化した答案、
この問題と真正面から向き合った
その子供たちの態度を
評価したいと思うのです