塾長の大久保です
フジ子・ヘミングさんのお言葉を
紹介しようと思います
特に、若者である受験生や高校生に
読んでもらいたいと思っています
「若いときは
音に深みが出ないのよ
みんなが私の『ラ・カンパネラ』を聴いて
褒めてくださるのは
私のたどってきた数奇な人生が
音に表れているからじゃないのかな
人を感動させる音楽は
いろんな経験の重層で表現された音だと思うの
報われなかったことや」、つらかったことに耐えた経験が
音の響きや音色に現れて
プラスになっているのよ
私のピアノはテクニックで弾くものではなくて
音に一つ一つに色を付けるように弾いているのです
世の中には
いくらでも器用にまるで機械のように正確に弾く
ピアニストがいるけど
私は全く違う
完全なものは嫌い
人間のすることだから間違ってもいいのよ
小さなミスを問題にしてくよくよするよりも
どういう音で
私らしく弾くのか、のほうが大事
誰が弾いても同じなら
私が弾く意味がないじゃない
私だけの音を大事にするのよ」
どうでしょうか、
僕はこれを聴いたときに
フジ子・ヘミングさんがおっしゃっていることは
ピアノのことに留まらず
人生の教訓そのものだなと感じました
成功も失敗も
いろんな経験をしないと
人間的に深みがでないと思うのです
そして
その人間的な深みが出たときに
その人の語ることや行うことに
その人のオリジナリティーが生まれ
その足跡に、
人間的な魅力が生まれるのです
人間だから失敗もするときもある、だけど
それでびびって委縮してしまうよりも
自分なりの、自分が考えた歩幅でいかに歩んでいけるのか
けして模倣ではなく
いかに
“自分らしく”生きていくかが
大事だと思います