塾長

ギャラリーのオーナーさん

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塾長の大久保です

 

 

ふとしたきっかけで

陶器のギャラリーを

経営されている方と

お話しする機会に恵まれました

 

 

 

120年前のバカラのお話や

陶器のお話など

いろんなお話を聞かせてもらいました

 

 

今ではギャラリーは

息子さんに譲り

その息子さんが第一線で

されているそうなのですが

その息子さんは昔

10年ほど京都に修行に行かれていたそうです

 

 

息子さんのお話を聞かせてもらい

ぜひ聞きたいことができたので

質問をさせてもらいました

 

 

ひとつひとつ違う陶器の中から

バイヤーとして

本当に良いものを見分ける力は

どのようにつけるのですか?

 

 

 

勉強をして知識をつけることは

当然のこと

その知識を持って

多くのものを見て経験して

感性を磨くこと

そして、

磨き続けること

これが大事だそうです

 

 

「多くのものを見る」というのは

いいものも、そうでないものも

見るということですか?

 

 

違います

いいものだけに触れることが

大事なのだそうです

いいものとは

高いもの、という意味では決してなく

いいものを見る、

いいものを食べる、

いいものを使う、

これが大事なのだそうです

 

 

 

すると

いいものを体にしみこませると

そうでないものに触れたときに

すぐにわかるのだそうです

 

 

120年もの前のバカラのコップには

コップのふちに職人が金をひとつひとつ

塗っていたそうなんです。

しかし、

まねて作った偽物も多いようで

それを見分けるのは

本物のコップに塗られた、

その金の

“輝き”や

“色”や

“照り具合”が

プロから見れば全く違うそうです

 

 

それは

いくら偽物を見ていてもだめだそうで

 

本物にたくさん触れて

本物にしかない質を

本物にしか出せない質を

体にしみこませることが

大事なのだそうです

 

 

 

いや~

感動して震えますね、こういうお話

その道を

何十年と歩んだ人が語ってくれるのです

こんないいお話はありません

 

 

 

そして、こうも

おっしゃっていました

 

 

 

子育ても同じで

高いものを食べさせるという意味ではなく

本当においしいものを

食べる経験を

たくさんさせること

 

 

また、

 

 

レベルにもよりますが

ちゃんとしたレストランで食事をする経験を

させること

まだ味がわからなくてもいい、

落ち着いて丁寧に食事をする経験を

させることが大事なのだそうです

 

 

その子の品につながって

それが所作につながるのだそうです

 

 

 

それを聞かせてもらったとき

赤塚不二夫と

手塚治虫のお話を思い出しました

 

 

 

売れない赤塚不二夫が

人気絶頂だった手塚治虫に

漫画家をやめようかと相談に行ったとき

手塚治虫は

「やめちゃいけない

一流のペンを使って

一流の芝居を見て

一流のものを食べてなさい」と

売れてない赤塚不二夫に

アドバイスしたそうです

 

 

売れていないから

節約しなさいではなくて

売れていないからこそ

一流のものに触れなさい

です

 

 

 

そのあと、

それが功を奏した(と僕は信じています)のか

赤塚不二夫は大成功をおさめます

 

 

 

ちなみに

大成功を収めた赤塚不二夫は

当時売れてなかったタモリを

自分の家に住ませて

生活の面倒を見ていたそうで

 

その売れていないタモリにも

同じことを伝えたそうです

 

売れるには

一流の芸を見て

一流の・・・

 

 

 

先ほどの陶芸ギャラリーのオーナーのお話

手塚治虫のお話、

何か通づるものがあると思います

 

 

子供に

贅沢をさせろ

高いものを着せろ

そう言っているのではありません

 

 

 

本当にいいものに触れること

その経験が

人を成長させるのだと思うのです

 

 

 

そして

成長した人間は

またさらに良いものに触れて

また成長するのだと思います

 

 

 

高いものがいいものとは

限りません

でも、

本当に良いものは

高いことが多いのは事実です

 

 

僕が知っている範囲で言えば

エルメスもそう

メルセデスベンツもそう

パテック・フィリップもそう

ロレックスもそう

伝統と歴史と技術が込められていますよね

 

 

 

 

いいお話を聞かせてもらいました

ありがとうございました!

 

 

 

 

これは僕ではありませんが

この風景も同じことだと思います

 

 

いいものに触れること

それが

本当にいいものの質を知ることになり

そうでないものに気付けるようになるのです

そうやって

人は

スパイラル的に成長していくのだと思います

 

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